地方独立行政法人大阪産業技術研究所 - 当法人は、(地独)大阪府立産業技術総合研究所と(地独)大阪市立工業研究所が統合し、平成29年4月1日にスタートしました。研究開発から製造まで、企業の開発ステージに応じた支援を一気通貫で提供し、大阪産業の更なる飛躍に向け、大阪発のイノベーションを創出します。

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【論文掲載およびinside cover選出】共同研究成果 (英国王立化学会発行「J. Mater. Chem. C」)

電子材料研究部 品川 勉 表面工学研究室長が主著者として執筆した論文が、英国王立化学会(RSC)発行の論文誌「Journal of Materials Chemistry C」に掲載され、内容を反映した図案が掲載号のinside coverに採用されました。

〇論文題目
Oriented α-Fe2O3 and Fe3O4 nanoporous films obtained by topotactic-like pseudomorphic transformation of γ- and δ-FeOOH films
(γ-, δ-FeOOH膜のトポタクティック仮晶変換で得られた配向ナノポーラスα-Fe2O3, Fe3O4膜)

〇執筆者および掲載論文
Tsutomu Shinagawa,* Yuya Kanemoto, Atsushi Ohtaka
J. Mater. Chem. C, 2024, 12, 9957-9967

〇共同研究先
大阪工業大学

〇概要
ナノポーラス構造体は外部からアクセス可能な大きな表面積を有することから、センサーや触媒、電極材料として有望ですが、一般的にその形成にはテンプレートを必要とするため、プロセスが煩雑になることが課題でした。本研究では、水溶液電析法を用いることで2種類の酸化水酸化鉄(γ-, δ-FeOOH)膜の配向析出に初めて成功し、これを加熱処理するだけで結晶配向性の高いナノポーラス酸化鉄(α-Fe2O3とFe3O4)膜が得られることを明らかにしました(下左図)。この成果をまとめた論文が学術誌「Journal of Materials Chemistry C」に掲載され、トポタクティック変換による配向ナノポーラス構造の形成を表現した図案が掲載号のinside coverに選出されました(下右図)。
 汎用金属の鉄で構成されるα-Fe2O3やFe3O4は水分解光触媒や二次電池、廃水処理などの分野で注目されている材料であり、本研究で得られたナノポーラス構造体の応用研究にも取り組んでいきます。

表紙

論文はこちら:https://doi.org/10.1039/D4TC00617H
表紙はこちら:https://doi.org/10.1039/D4TC90115K

問い合わせ先
大阪産業技術研究所 電子材料研究部 表面工学研究室
品川 勉 tshina★orist.jp (★を@に替えてください)

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