地方独立行政法人大阪産業技術研究所 - 当法人は、(地独)大阪府立産業技術総合研究所と(地独)大阪市立工業研究所が統合し、平成29年4月1日にスタートしました。研究開発から製造まで、企業の開発ステージに応じた支援を一気通貫で提供し、大阪産業の更なる飛躍に向け、大阪発のイノベーションを創出します。

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【論文掲載およびback cover選出】共同研究成果 (英国王立化学会発行「Polymer Chemistry」)

生物・生活材料研究部 川野真太郎が主著者として執筆した論文が、英国王立化学会(RSC)発行の論文誌「Polymer Chemistry」に掲載され、その図案が裏表紙に採用されました。

〇論文題目
“Photo- and thermo-responsive supramolecular polymer networks via in situ polymerization using homoternary macrocyclic host with coumarin monomers in water”
(環状ホスト-クマリンモノマー間の三元系包接錯体を利用した水中in situ重合からの光および温度応答性超分子ネットワークポリマー)

〇執筆者および掲載論文
 Shintaro Kawano*, Kohei Nakano, Hirofumi Sato, Masahiro Muraoka and Motohiro Shizuma
 Polymer Chemistry, 2022, 13, 5820-5828.

〇共同研究 大阪工業大学 村岡 雅弘 教授との共同研究

〇概要
 物理ゲルの一種である非共有結合性の超分子架橋ハイドロゲルの形成方法として三元系ホスト−ゲスト(一分子ホスト、二分子ゲスト)間架橋が挙げられます。この特徴は、ホスト分子内空間を利用した二分子ゲスト間の化学反応により、ゲルの物性を変えられるため、近年注目を集めているものの、その組合せは限定的でした。(地独)大阪産業技術研究所では、汎用的かつ低コストのホスト分子に環状オリゴ糖(シクロデキストリン)を用い、ゲスト分子には光に応答して分子間で二量体を形成するクマリンを用いて三元系包接錯体を構築することで、新たな超分子架橋ハイドロゲルの作製に成功しました。非共有結合型のゲルは強靭かつ高い粘弾性を有し、迅速な自己修復性を示します。また、紫外光照射によるクマリン二量化共有結合型ゲルの形成や、加温することで、ゲルの粘弾性を制御出来ることを見いだしました(左図)。この成果をまとめた論文が学術誌「Polymer Chemistry」に掲載され、採用された図案(右図)では、超分子ハイドロゲルに見立てた水面上を歩く人の足跡が消失する自己修復性を示す様子と、光が当たることで架橋構造が変わる様子を表現しています。

論文はこちら

裏表紙へのリンクとダウンロードはこちら

本件 お問合せ先
・大阪産業技術研究所 生物・生活材料研究部 界面活性剤研究室
川野真太郎 skawano★orist.jp (★を「@」に替えてください) 

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