装置の仕様
当研究所の3Dスキャナ GOM(独)製 ATOS Core は、
- センサヘッド
- 回転テーブル
- 制御用コンピュータ
で構成されています。
センサヘッド
ATOS Coreは、LEDプロジェクターから投影した縞状パターン光を2個のカメラで撮影して形状測定を行います。プロジェクターとカメラはセンサヘッドとして一体化されており、測定物の大きさや必要な解像度によってヘッドを使い分けます。当研究所は以下3種類のセンサヘッドを保有しています。
センサヘッド | 一度に測定できる範囲 | 解像度 |
---|---|---|
ATOS Core 80 | 80×60mm 焦点深度60mm | 0.03mm |
ATOS Core 200 | 200×150mm 焦点深度150mm | 0.08mm |
ATOS Core 300 | 300×230mm 焦点深度230mm | 0.12mm |
※測定精度に関して:センサヘッド単体の測定精度は0.01~0.03mmですが、測定物の表面性状や色調によって測定値が変わるうえ、撮影データ合成時の貼り合わせ誤差、ノイズ除去処理等でも精度が悪化します。生成した3次元ポリゴンデータの精度は、0.05~0.1mm程度を目安にしてください。
回転テーブル
測定時の作業効率を高めるため、モーターで回転するテーブルを使用します。旋回と回転が可能な2軸回転テーブルと、大型の測定物に対応する自動回転テーブルの2種類から選択できます。
テーブル | 2軸回転テーブル | 自動回転テーブル |
---|---|---|
外観 | ||
テーブル直径 | Φ300mm | Φ480mm |
耐荷重 | 5kg | 100kg |
動作範囲 | 回転360度 傾き±115度 | 回転360度 |
制御用コンピュータ
3Dスキャナの制御や測定した3次元ポリゴンデータの編集は、Windows PC上で行います。
ATOS Professinal
3Dスキャナ制御・検査用ソフトウェア「ATOS Professional」では、測定物の3Dスキャン、測定データの3次元ポリゴンデータ(STL)化とデータ修正が行なえます。
さらに、検査機能も充実しており、寸法測定や、CADファイルとの形状比較も可能です。
Geomagic Design X
リバースエンジニアリング用ソフトウェア「Geomagic Design X」では、3次元ポリゴンデータ(STL形式)を読み込み、STEP, IGES, Parasolid等のCADデータに変換することができます。
3次元ポリゴンデータに沿う曲面をフィットさせる「自動面貼り」機能を使用して、短時間でCAD形式のデータが得られます。
また、時間と手間はかかりますが、3次元ポリゴンデータの寸法を参考にして、手動でモデリングすることも可能です。
参考:データ形式について