「第45回発明大賞 日刊工業新聞社賞」を共同研究企業・研究者が受賞しました
日本発明振興協会/日刊工業新聞社共催の「第45回(2019年度)発明大賞」「日刊工業新聞社賞」を大阪産業技術研究所と共同研究を行っている「アイセル株式会社、技術顧問・望月昇氏」が受賞しました。
発明大賞は発明考案を通じて産業の発展や国民生活の向上に寄与した資本金10億円以下の中堅・中小企業や個人、グループに贈られるものです。
◆内容
本発明は「エレメント積層型混合器」と呼ばれ、液体や気体の混合プロセスにおいて使用されるもので、動力を用いて攪拌翼を回転させて使用するものと、動力を用いず配管経路中、静的に流体を混合する静的混合器として使用するものがあります。大阪産業技術研究所はこれらの用途のうち静的混合器について共同研究を行いました。
工業製品の製造プロセスにおいて液体の混合は攪拌翼によるものが一般的ですが、混合性能は高いものの用途によっては設備費用や生産性に課題がありました。これに対して本発明による静的混合器は、孔の開いた薄い板状部材を重ね合わせた簡単な形状のもので、配管に設置するだけで立体的な液体の流れをつくり、液体を効率良く混合できます。従来の静的混合器より小型、高効率であり、さらに形状がシンプルなため大きさや構成の変更などが容易なので、様々な用途やユーザーニーズへの対応にも適しています。
大阪産業技術研究所はこの静的混合器の発明の実用化において、簡便な手法を用いた装置を考案して性能評価を行い、数値モデルの活用・データアップに基づく静的混合器の条件最適化などに貢献しました。今後も市場が求める用途に合わせた静的混合器の開発・製品化など、必要に応じた共同研究、支援を行う予定です。
アイセル株式会社HP
公益財団法人日本発明振興協会 第45回発明大賞
本件 問い合わせ先
・大阪産業技術研究所 森之宮センター
環境技術研究部 齋藤 守
・TEL:06-6963-8149
・E-mail :morinomiya(A)orist.jp
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