加工成形研究部 Kさんからのメッセージ
大阪技術研に入所する前までは、企業で研究開発に従事していました。その中で、公設試験研究機関(以下、公設試)の存在を知りました。公設試は、企業に対して基盤技術や新技術の活用・導入をサポートし、日本のものづくりを支える役割を担っています。私はそのような産業の発展に広く貢献する役割に共感し、加えて、大阪技術研では特に将来を見据えたシーズ創出のための独自の研究にも力を入れているところに魅力を感じ、応募を決意しました。
私の所属する加工成形研究部は、機械加工、塑性加工、プラスチック成形加工、レーザ・電気加工などの特殊加工、精密測定に関する技術を専門としています。その中で私は、金属AM(Additive Manufacturing/付加製造)に関わる業務を担当しています。金属AMに適した材料や造形物の高機能化を実現する構造に関する研究開発のほか、企業からの共同・受託研究や依頼試験、技術相談に対応しています。これらの業務を通じて、多くの企業に金属AMを活用していただく機会を提供し、この技術の普及に貢献していきたいと考えています。
私の担当している金属AM分野では、設計、材料、加工、計測など様々な要素技術が関係しており、機械工学、材料工学、計測工学など広範な知識を総動員する必要があります。大阪技術研には様々な分野の専門家が揃っていて、各分野の横の繋がりも強いため、金属AMの多分野に渡る課題に対応するための協力体制を構築できます。このことは、スムーズな課題解決はもちろん、自らの知見やスキルの拡大に繋がります。また、研究テーマを設定する際にも、自身の専門分野に限ることなく幅広い視点でテーマを立案できるため、総合的な大型研究プロジェクトや実用化に直結するような研究を立ち上げることも可能です。
大阪技術研は公設試として、企業の技術課題の解決に尽力するとともに、研究成果を実用化し、社会に還元する役割を担っています。そのため、研究開発や技術支援により、産業界の幅広い分野に貢献できることから、その分やりがいを感じることができます。自らの専門技術で産業界に広く貢献したい、これからのものづくり技術を支えていきたいと考えている皆様の応募をお待ちしています。
メールをチェックするとともに、1日の業務内容について確認
大阪技術研には各種の金属AM装置(4台)が整備されており、それらをフル活用して業務に取り組んでいる
金属AMは近年注目を集めている技術分野のため、様々な業種の企業の方々が、大阪のみならず全国から相談に来られる
造形の様子を確認しながら、問題があれば対処。特にトラブルが起こらなければ、昼夜問わず自動的に造形が進行していく
(例:SEM、EPMA、EBSDなどの機器による材料分析や引張試験などの特性評価)
所内にある多種多様な分析機器や評価装置を駆使して、造形物の特性を明らかにする
翌日の業務内容の確認など