めっき皮膜の構造(深さ方向の元素分布)を調べたい
内容高度試験・分析
分野無機材料、めっき、金属材料、機械・装置
本装置は原子スパッタリングの原理を利用して試験体の表面を削り取りながら、同時に削り取った元素を発光分光分析することで、試料の深さ方向に対する元素の分布を調べることができます。また、適切な標準試料を使って検量線を作成すれば、試料の深さに対する元素の定量分析を行うことも可能です。この他に、(金属材料の場合)数μmの深さ方向分析であれば数分で測定できることや、水素(H)やリチウム(Li)を含む全元素の分析が可能である点も大きな特長です。
ニッケル-クロムめっき試料の深さ方向分析チャートを示します。最表面の薄いクロムめっきの下地に光沢ニッケルめっきと半光沢ニッケルめっきの二層構造が存在していることが、光沢剤成分に由来する硫黄の深さ方向分布から読み取れます。