内容技術開発
分野金属材料、複合材料
高性能な放熱材料の開発を目指し、放電プラズマ焼結法(SPS)を用いてAl/ダイヤモンド系複合材料を創製し、熱伝導性等を評価した結果、以下のことが明らかとなりました。
- ダイヤモンド粉末、純Al粉末、及び、Al-5mass%Si合金粉末の混合粉末は、SPSにより、加圧力80MPa、成形温度798K~876K、昇温速度1.08K/s、保持中の加熱速度0.05K/s、保持時間1.56ksの条件で緻密化できます。この条件で成形した場合、Al/ダイヤモンド界面反応層の形成はSEM観察の範囲では認められませんでした。
- 複合材料の相対密度は、ダイヤモンド粉末の体積分率が35~50%の範囲内では99%を越えました。
- 複合材料の熱伝導率は、ダイヤモンドの体積分率が45%では503W/mk、体積分率が50%では552W/mKでした。これらの値は、 Maxwell-Euckenの式による理論計算値の95%に達しました。
- 複合材料の熱膨張係数の実測値は、Kernerのモデルによる理論計算値のUpper lineにほぼ一致し、Al/ダイヤモンド界面接合が強固であることが示唆されました。