受賞者 | 井川 聡 |
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授与者 | 日本歯科保存学会 |
受賞日 | 平成25年10月17日 |
受賞対象テーマ | 大気圧低温プラズマのう蝕感染象牙質に対する殺菌効果 -ヒト抜歯を用いた感染象牙質モデルでの検討- |
現在、う蝕治療においては感染象牙質を余剰に除去することで、治療後の象牙質の無菌化を保証している。そのため、う蝕が歯髄付近まで到達している場合は、余剰な除去によって歯髄が露出してしまう可能性があり、本来は必要ない抜髄処理を余儀なくされるケースが少なくない。もし1回の処理で感染象牙質を無菌化する技術が確立すれば、このような不要な露髄を防ぐことができるため、う蝕治療が大きく改善される可能性がある。本研究では大気圧プラズマジェットを利用した低pH法による殺菌技術が感染象牙質の無菌化に有効かどうかを検証した。実験の結果、感染象牙質においてもpH3.5に調整した場合に極めて高い殺菌性が確認され、う蝕治療に有効である可能性が示唆された。