受賞者 | 岩田 晋弥、木谷 亮太 |
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授与者 | 電気材料技術懇談会 |
受賞日 | 平成31年1月18日 |
受賞対象テーマ | X線CTによる高分子材料の電気的破壊の解析 |
高分子材料に発生した電気トリーおよび絶縁破壊の痕跡をX線CTによって観察・解析した。
[1] エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂/ナノシリカコンポジットに発生した電気トリーに対し、高輝度放射光(SPring-8 BL20XU)を利用したX線CT撮影を行った。それぞれ、BranchタイプおよびBushタイプの電気トリーが確認され、得られたデータよりフラクタル次元を導出し、形状の差異を評価した。[2] エポキシ樹脂硬化中の湿度処理が電気トリー進展に与える影響を評価した。硬化中の周囲湿度が高くなるにつれ、電気トリーが長くなり、大きな破壊が発生している部分が確認された。また、Discharge-Avalanche理論に基づき電気トリー進展速度を評価した。[3] 3Dプリンターで作製した積層造形樹脂材料に発生させた絶縁破壊の痕跡を汎用X線CT装置で観察した。試料の積層方向に依存し、破壊痕の形状に特徴が確認された。