受賞者 | 宇野 真由美、金岡 祐介 |
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授与者 | nano tech 2012 実行委員会 |
受賞日 | 平成24年2月17日 |
受賞対象テーマ | 「革新的な高性能有機トランジスタを用いた薄型ディスプレイ用マトリックスの開発」 |
塗布法で作製した有機半導体を用いて、これまでにない高移動度の有機トランジス タアレイを作製し、ディスプレイ駆動用のアクティブマトリクス素子を開発した。有機半導体は、現在論理素子に用いられているシリコンなどの無機物半導体と 比べて、作製が非常に簡単で低コストであり、量産プロセスに巨額の設備投資を必要としないため、次世代エレクトロニクスへの応用が非常に期待されている。 従来は、典型的な塗布型有機トランジスタの性能が、移動度0.1 cm2/Vs程度と低いことが課題であった。今回、これを1桁も上回る5-10 cm2/Vs の移動度を有する有機TFTマトリックスを開発し、実際に液晶パネルの駆動に成功した。この移動度は現在世界最高の値であり、高速の有機エレクトロニクス 素子ヘの応用に道を拓くものである。
(大阪大学、広島大学、日本化薬、クリスタージュ、ヤマナカヒューテックと共同受賞)