受賞者 | 山口拓人、萩野秀樹、武村守 |
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授与者 | 社団法人 高温学会 レーザ加工学会 |
受賞日 | 平成21年12月16日 |
受賞対象テーマ | レーザアロイングによる鉄鋼材料の表面硬化技術 |
本発表はレーザアロイングを応用した鉄鋼材料の表面硬化法に関する研 究成果である。レーザアロイングとは、レーザ照射によって局所的に溶融させた金属材料表面に、他の元素を混合させ表層部に新たな合金層を形成させること で、材料表面を高機能化する技術である。 本研究では、低炭素鋼表面に黒鉛ペーストを塗布し、レーザを照射することで表層部の炭素濃度を上げ、硬化させる手法を試みた。その結果、適切な条件(母材 の材質、黒鉛ペーストの塗布量、レーザ照射条件)を選択することで、全面がラスマルテンサイト組織からなる硬さ約硬化深さ約0.4mmの無欠陥の合金層が 得られた。この結果は、レーザアロイングが従来の浸炭方法に替わる新たな局所浸炭プロセスとして、有用な手法である可能性を示唆している。