受賞者 | 森重大樹、平田智丈 |
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授与者 | 社団法人 日本鋳造工学会関西支部 |
受賞日 | 平成21年6月26日 |
受賞対象テーマ | 軽合金鋳物と展伸材の異種合金摩擦攪拌接合 |
アルミニウムおよびマグネシウム合金は比強度・比剛性に優れてお り、軽量化の求められる部材としてさまざまな箇所で使用されている。マグネシウム合金はアルミニウム合金に比べても軽量であり、次世代構造用部材への適用 が望まれている。現在、軽合金ダイカストや鋳物は複雑な形状の部材に広く用いられている。しかし、これら鋳造品は内部に微小なガスポロシティが多く含まれ ていることや、粗大な組織を有していることから強度が十分でない。近年、信頼性の必要な箇所には高強度材を用い、軽量化も同時に達成するため、異材接合に よるハイブリッド化が注目されている。鋳物やダイカストの溶融溶接では、材料組織中の欠陥がブローホールの形成につながるため、十分な継手強度が得られな いが、摩擦攪拌接合(FSW)は固相接合であるためこのような部材にも適用できるため、同種材の接合だけでなく、展伸材との異材接合も可能である。本研究 では、マグネシウム合金およびアルミニウム合金において、鋳物と展伸材の摩擦攪拌接合継手を作製し、機械的性質の評価を行った結果、アルミニウム合金およ びマグネシウム合金どちらの場合においても、鋳物/展伸材継手は母材部で破断し、優れた強度を有していることが明らかとなった。