受賞者 | 機械金属部 金属表面処理系 岡本明 |
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授与者 | 社団法人日本熱処理技術協会 |
受賞日 | 平成16年11月30日 |
受賞対象テーマ | 燃焼合成法を利用したNi-Al系金属間化合物コーティング皮膜の作製における処理条件の検討 |
金属間化合物を作製する方法として、近年、燃焼合成法が注目されて いる。しかし、この方法をコーティングに用いた例は少ない。ここでは、機械部品に多く使用されるSUS304ステンレス鋼を基板として、燃焼合成法を用い てNi-Al系金属間化合物コーティング皮膜の作製およびその処理条件の検討を行った。その結果Alの融点933K程度の処理温度でも密着性の良い皮膜が 得られることがわかった。皮膜の構造については、化合物の生成が認められるとともに未反応相も残った。コーティング皮膜は,ホットプレス圧力を高くするこ とで、最も緻密度が上がり、圧分体成形圧力や処理時間にはほとんど影響されない。燃焼合成反応の詳細を調べたところ、反応は2段階に分かれていることが確 認できた。このことは膜質や密着性と関連し、コーティングにおいては反応プロセスの制御が重要である。