取得学位 | 博士(工学) |
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取得者 | 機械金属部 金属表面処理系 岡本 明 |
取得大学 | 金沢大学 |
取得日 | 平成18年3月22日 |
Ni-Al系金属間化合物は高融点であり、高い高温強度や優れた耐 酸化性を有することから、Ni基超合金に替わる耐熱構造材料として期待されている。しかし、その脆さゆえにバルク材としての実用化は困難であり、最近では コーティング材料として使用することに注目が集まっている。本研究では、低温かつ短時間で高融点金属間化合物を作製できる燃焼合成法を用い、Ni-Al系 金属間化合物皮膜の作製を試みた。その結果、ステンレス鋼や球状黒鉛鋳鉄からなる汎用の基板上に、接合性の良いNi-Al系金属間化合物皮膜を作製でき た。また、その酸化試験を行った結果、Ni-Al系金属間化合物皮膜はステンレス鋼や球状黒鉛鋳鉄より優れた耐酸化性を有することが明らかとなった。本論 文で得られた結果は、ステンレス鋼や球状黒鉛鋳鉄の高機能化の手段としてNi-Al系金属間化合物皮膜の適用可能性を示す。