地方独立行政法人大阪産業技術研究所 - 当法人は、(地独)大阪府立産業技術総合研究所と(地独)大阪市立工業研究所が統合し、平成29年4月1日にスタートしました。研究開発から製造まで、企業の開発ステージに応じた支援を一気通貫で提供し、大阪産業の更なる飛躍に向け、大阪発のイノベーションを創出します。

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炭素および窒素源を用いたオーステナイト系ステンレス鋼およびマグネシウム合金のプラズマ表面改質に関する研究

      
取得学位 博士(工学)
取得者 機械金属部 金属表面処理系 山内 尚彦
取得大学 金沢大学
取得日 平成17年3月22日

概要


 本論文は、オーステナイト系304ステンレス鋼およびマグネシウム合金に耐食性や耐磨耗性を付与するために、炭素および窒素源を用いたプラズマ表面改質について検討を行ったものである。
 低温でプラズマ窒化したオーステナイト系ステンレス鋼の表面に、耐食性、耐磨耗性に優れる「S」相が形成されることに着目し、その相の形成の促進を機械 的前処理により達成している。また、窒化と浸炭の複合処理を行ったステンレス鋼は、単なる軟窒化処理(浸炭-窒化同時処理)に比較して、塩水に対する優れ た耐食性と良好な耐磨耗性を示すことを明らかにしている。
 次に,ステンレス鋼とマグネシウム合金上に高周波プラズマCVD法によりダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜を形成し、それが酸などの腐食液中でも 良好な耐磨耗性を示すことを確認している。また、マグネシウム合金上にDLCを成膜するにあたり、中間層を省略するための新しい手法についても提案してい る。
 以上の内容は、金属材料に対するプラズマ表面改質の新しい提案と適用例であり、今後の表面改質技術の発展に大きく貢献できると考える。


      

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