取得学位 |
博士(工学) |
取得者 |
山東 悠介 |
取得大学 |
宇都宮大学
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取得日 |
平成27年9月30日
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概要
本論文は、計算機ホログラムによる完全な水平視域を有する立体像表示法と、それを実現するために必要とされる高速な回析計算法について述べたものである。ホログラフィを用いた3次元ディスプレイでは、その視域の狭さが重大な課題となっており、本研究では、完全な視域を有する手法として二つの異なる観点から研究を行っている。一つは、円筒状の形状を有する円筒形計算機ホログラムであり、もう一つは高速な空間光変調器を用いた複数のホログラムの時分割再生による手法である。いずれの手法でも360°の完全な水平視域が得られ、両眼視差は当然のこと、水平方向に完全な運動視差を実現することができる。提案手法の正当性を実証するため、数値的、もしくは光学的実験を行った。また、円筒形ホログラムや複数のホログラムの合成に必要とされる回析計算の高速化についても、高速フーリエ変換法に基づいたアルゴリズムを提案し、その有効性を実験的に実証した。