概要
布そのものがセンサとなる繊維センサは、任意の曲面に取り付けて使用でき、大面積で様々な形状に作製できるため、生体動作の検知や壁面などの大面積圧力センサとしての応用が期待される。従来の繊維センサは、高コスト材料やゴム材料を利用しており、応答速度やコストの点で課題があった。本論文では、炭素系繊維を金属製芯糸の周りにカバーリングし、これらを諸撚りした構造を用いることにより、応答性良く外力検知が可能なセンサ糸を提案する。本センサ糸は風合いが非常にしなやかなため、織物や編み物に実装することが容易であり、これらの織物や編物を用いて呼吸モニタリングや指動作の検知が可能であることを実証した。