概要
近年、深層学習等の機械学習を用いた、部分放電自動診断の研究が進んでいる。診断では、機械学習で得られた結果を運用する際には、判断基準の説明可能性が特に重要である。本研究は、畳込み深層学習で作成した部分放電診断用学習済モデルにSHAPと呼ばれる説明手法を適用して、学習元の画像において推論への影響度が強いエリアを可視化した。その結果、全体の傾向として信号の0V付近を示すエリアの影響度が高いことが分かった。また、別モデルとなった場合に、可視化結果がどう変化するか確認した。ただし、深層学習とSHAPの特性上、因果の説明はできないため、特性を理解したうえでの限定的な運用が求められると考えられた。