概要
浮体の上に風車を搭載し、洋上で発電をおこなう浮体式洋上風力発電に注目が集まっている。これには、風と波の影響を受けて発電出力が変動する、浮体の動揺により風車構成要素への負荷が大きくなるなどの課題がある。これらの課題を解決するため、風速の変化に応じて風車の羽根の角度を動的に変化させる「ブレードピッチ角制御」が用いられる。また、レーザー技術の発達により、風車前方の風速が計測可能となっている。本研究では、風速の予見情報を用い、3枚の羽根を個別に制御する個別ブレードピッチ角制御器を設計した。その結果、提案手法は、予見情報を用いない場合と比較して、発電出力の変動、浮体の動揺、ブレードへの負荷を抑制できた。