概要
粉末床溶融結合方式の金属積層造形は,レーザなどの熱源を用いて材料を溶融凝固させ構造物を作製する.この溶融凝固の過程で熱流を遮る構造があると,表面品質の低下や内部欠陥,金属組織の不均一化を引き起こすことが知られている.このような問題を避けるためには,造形過程における構造物の熱散逸を設計段階で考慮することが求められる.
本研究では造形中の構造物を支持する補助材(サポート材)を対象として,熱散逸を最大にするための最適設計法を構築した.具体的には,造形中の温度場を表す数理モデルおよび熱散逸を最大にするための最適化問題を定式化し,最適設計法であるトポロジー最適化へ組み込んだ.