地方独立行政法人大阪産業技術研究所 - 当法人は、(地独)大阪府立産業技術総合研究所と(地独)大阪市立工業研究所が統合し、平成29年4月1日にスタートしました。研究開発から製造まで、企業の開発ステージに応じた支援を一気通貫で提供し、大阪産業の更なる飛躍に向け、大阪発のイノベーションを創出します。

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口2026-0105

発表題目 負電極から水素ガスへの電子注入作用
発表者名 平井 学
発表会名 第50回静電気学会全国大会
発表日

2026/9/15

概要


本研究では、ファラデーケージを用いた独自の測定システムを使用し、負のバイアスを印加した水素ガスから水への電荷移動について検討を行った。水相における負電荷の蓄積は、水素の導入と負バイアスの印加を同時に行った場合にのみ再現性よく観測された一方で、同一の水を繰り返し使用した場合には、それ以上の蓄積は抑制された。電荷量の経時変化は溶存酸素濃度の減少と密接に一致しており、このことは、負バイアス下で生成され得る電子親和性の高い水素種(H?やH)が溶存酸素と反応し、液体へ電荷を移動させている可能性を示唆している。溶存酸素はヘンリーの法則に従い酸素分圧に依存するため、開放系においてその濃度がゼロになることはないが、水素バブリングによる物理的な脱気と化学的な酸素消費が組み合わさることで、電荷蓄積が飽和に至る可能性がある。溶存酸素プローブの挿入は電荷の漏洩を誘発したと見られ、測定装置の構造的要素が測定結果に影響を及ぼし得ることを示している。これらの知見は、水素ガス導入時における界面での電荷移動を実証するとともに、溶存酸素との反応を伴うメカニズムを示唆するものであり、静電気学における気液界面の帯電現象に関する新たな知見を提供するものである。