地方独立行政法人大阪産業技術研究所 - 当法人は、(地独)大阪府立産業技術総合研究所と(地独)大阪市立工業研究所が統合し、平成29年4月1日にスタートしました。研究開発から製造まで、企業の開発ステージに応じた支援を一気通貫で提供し、大阪産業の更なる飛躍に向け、大阪発のイノベーションを創出します。

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口2022-0261

発表題目 Regenerative spinel oxide catalysts for efficient production of energy from biomass「バイオマスから効率よくエネルギーを生産するための再生するスピネル酸化物触媒」
発表者名 ○山口 真平、尾﨑友厚、陶山剛、他
発表会名 Sintering 2023
発表日

2023/8/27

概要


気候変動に関するSDGsの目標達成のため、近年、再生可能エネルギーとしてのバイオマスが注目されている。バイオマスは、ガス化することにより水素、一酸化炭素、炭化水素などのガス燃料に変換することができる。このガス燃料を固体酸化物形燃料電池(SOFC)に利用することで、効率よく電力を得ることができる。ガス化は、バイオマスが燃焼することで、1000 oC以上の高温が得られ、バイオマスの分解とガス酸化物の還元が促進する。バイオマスの分解時には、長鎖炭化水素や芳香族化合物からなるタールが発生します。タールはSOFCの燃料極でのコーク生成やガス流路の閉塞を引き起こすため、除去することが求められる。タール除去のため、NiとAlからなるスピネル酸化物触媒を作製した。この酸化物触媒は、700 oC以上の燃料ガスで還元された後、タールの改質・分解に活性化される。還元された触媒は、約750 oCで酸化され、スピネル酸化物に再生される。焼成による再生機能は繰り返し可能であった。化学物質の吸着や活性金属の凝集による触媒の不活性化にも対応できると考えられる。スピネル酸化物触媒ペレットは、転動造粒法によりアルミナボール上に触媒をコーティングして作製した。スピネル酸化物にジルコニアを添加することで、触媒ペレットの機械的強度を強化した。この触媒ペレットは、タール改質に対する高い活性と機械的強度を有していた。