地方独立行政法人大阪産業技術研究所 - 当法人は、(地独)大阪府立産業技術総合研究所と(地独)大阪市立工業研究所が統合し、平成29年4月1日にスタートしました。研究開発から製造まで、企業の開発ステージに応じた支援を一気通貫で提供し、大阪産業の更なる飛躍に向け、大阪発のイノベーションを創出します。

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口2022-0250

発表題目 フィチン酸カルシウムと塩化カルシウムとの反応によるリン酸カルシウムの合成における焼成温度の影響
発表者名 ○前田 和紀、青戸義希、道志智
発表会名 日本化学会 第103回春季年会
発表日

2023/3/23

概要


植物バイオマスであるフィチン酸は分子内に6つのリン酸基を有している。本研究ではフィチン酸を持続可能なりん原料として捉え、フィチン酸と塩化カルシウムから合成したフィチン酸カルシウムの熱分解によるハイドロキシアパタイト(HAP)の合成反応における合成条件の最適化および反応メカニズムの推定を行った。フィチン酸カルシウムにCa/P比の調整のために塩化カルシウムを混合した前駆体を1100度で焼成することでHAPを得た。さらに、得られたHAPはXRDによって、水酸化物イオンの一部が塩化物イオンに置換された状態であることがわかった。この結果は、Ca/P比の調整に用いたカルシウム塩が反応に影響したことを示唆している。