地方独立行政法人大阪産業技術研究所 - 当法人は、(地独)大阪府立産業技術総合研究所と(地独)大阪市立工業研究所が統合し、平成29年4月1日にスタートしました。研究開発から製造まで、企業の開発ステージに応じた支援を一気通貫で提供し、大阪産業の更なる飛躍に向け、大阪発のイノベーションを創出します。

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口2022-0004

発表題目 超硬合金鋳ぐるみ材の界面反応に及ぼすクロムの影響
発表者名 柴田 顕弘
発表会名 日本鋳造工学会 第179回全国講演大会
発表日

2022/5/22

概要


本発表は日下賞受賞記念講演であり、これまで発表してきた超硬合金鋳ぐるみ材に関する研究からクロムの影響に焦点を当てて発表するものです。 高クロム鋳鉄の耐摩耗性をより向上させるため、製品の一部に超硬合金を鋳ぐるんだ複合材が開発されてきました。さらに、高クロム鋳鉄に含まれるクロムによって、特徴的な界面反応が生じることが明らかとなってきました。高クロム鋳鉄のクロムは超硬合金のWCと反応してM2C炭化物を形成し、さらに粗大なM6C炭化物形成へとつながると考えられます。状態図計算によるとM6C炭化物はクロム量の影響を強く受けることから、耐摩耗性により適した状態に組織制御できる可能性が示唆されます。