発表題目 |
カーボンニュートラルへの道のり |
発表者名 |
小林哲彦 |
発表会名 |
ファインケミカルズ研究会 例会 |
発表日 |
2022/5/11
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概要
カーボンニュートラルとは、地球温暖化が二酸化炭素濃度の増加に起因するとの議論の中で、人類の活動による二酸化炭素の排出と自然界や技術的な手法も含めた二酸化炭素の吸収・固定化を同じ量(ニュートラル)にする、との考え方である。二酸化炭素を増加させないような世界を実現することと言える。現在、我が国の電力用や運輸用、産業用で使われている石炭、石油、天然ガス起源の二酸化炭素排出量は、民生用も含めて約11億トン/年ある。一方で森林や土壌、海洋などに蓄積・除去できる炭素はわずかであり、再生可能エネルギー等の二酸化炭素排出が少ないエネルギー源に転換して行く必要がある。2050年に向けて、世界をあげてこの目標を目指して行くことになる。カーボンニュートラルを実現するために必要な技術開発について概説するとともに、賛否両論が存在する技術についても考察する。