発表論文 |
酸素フラスコ燃焼法を前処理に用いるカーボンナノチューブ中の鉄の分析
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発表者名 |
○森 隆志、中島陽一
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掲載誌/掲載箇所 |
分析化学 巻:74, 号:4・5
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発表日 |
2025/4/5
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概要
カーボンナノチューブ(CNT)中のFeを簡便かつ迅速に定量するために,酸素フラスコ燃焼法を用いたCNTの前処理方法について研究した.吸収液の濃度と加熱時間を検討し,最適な前処理条件を見出した.その結果,本処理法では前処理時間がマイクロ波酸分解法の1日から,2~3時間へと大幅に短縮でき,CNT中のFeの定量値は,マイクロ波酸分解法による分析結果とよく一致した.本処理法による他の元素の分析可能性を探るため,Al,Ti,Cr,Mn,Ni,Co,Cu,Zn,およびMoの各元素について添加回収実験を行った結果,Alは高値,Ti,Mnについては低値となったが,それ以外の元素については90 %以上の回収率が得られた.