概要
近年の「ものづくり」は、“生産する”、“作る”、“使う”だけでなく、使用後の廃棄やリサイクルまで含めて「ものづくり」を行わなければならない。つまり、「ものづくり」製品の企画や製造段階でその生産者が責任をもって使用後の3R(リユース・リデュース・リサイクル)まで考える必要がある。著者は、リサイクルを指向した易解体性を有する粘・接着剤の開発を進めている。これらの材料は、使用時は実用に耐えうる十分な強度有しているが、使用後は外部刺激によって、速やかに接着強度が減少し、容易に解体が可能となる。本稿では、著者が開発を進めている外部刺激によって易解体が可能となる粘・接着剤(光分解性架橋剤、超音波照射をトリガーとする易剥離粘着剤、電気剥離粘着テープ)について紹介する。