概要
輸送環境調査を実施する際は、輸送環境記録計を用いて実際に輸送するトラックにより走行して計測を行う。しかし、その手間や費用のためにあまり実施されておらず、振動試験を実施する際は多くの場合で規格に記載されているPSDが用いられる。そこで、輸送環境調査における計測を簡便にするため、デジタルタコグラフにより取得された加速度ビッグデータの活用を試みた。サンプリングレートの粗いデジタルタコグラフの加速度ビッグデータから輸送経路中の規格化した加速度実効値の推移を推定し、輸送環境記録計による結果との比較により評価を行った。その結果、デジタルタコグラフを利用した場合、規格化した加速度実効値の推移をよく推定でき、走行速度や走行する車線によるばらつきを抑制した平均的な走行における規格化加速度実効値を示していると考えられた。