概要
粘着剤は弱い圧力で瞬時に張り付く性質を有する。近年、UVや熱などの外部刺激に応答して易剥離可能となる粘着剤がリサイクルや自動化プロセスへの応用から注目を集めている。我々はこれまでに、一つの分子中に重合可能なアクリル官能基と光分解可能なO-アシルオキシム部位を有する光分解性架橋剤を用いた光易剥離粘着剤について報告している。また、アセタール部位を有する酸分解可能なポリマーと熱酸発生剤を組み合わせることで熱剥離可能な粘着剤を、さらにマイクロカプセル化した熱酸発生剤を用いることで超音波剥離が可能な粘着剤が作製可能であることも報告している。本発表では光および超音波剥離可能な粘着剤についてその特徴をのべると共にそれぞれを比較した結果について報告する。