| 発表論文 | Formation and Properties of Nitrocarburizing S-Phase on AISI 316L Stainless Steel-Based WC Composite Layers by Low-Temperature Plasma Nitriding | 
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| 発表者名 | ○足立 振一郎、山口 拓人、上田 順弘 | 
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| 掲載誌/掲載箇所 | Metals11, 1538-1551
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| 発表日 | 2021/10/1 | 
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概要
ステンレス鋼のレーザクラッド層は肉盛り補修だけでなく,造形物としても注目されている.近年は,WC粒子と複合化することで機械的強度を高めたステンレス鋼の開発が盛んになっている.そこで,更なる耐摩耗性と耐腐食性の向上を目的として,WC粒子と複合化したAISI 316Lのレーザクラッド層に対し,処理温度450 °C以下での低温プラズマ窒化処理の適用を検討した.クラッド層のステンレス鋼部には,二次炭化物がデンドライト状に生成していたが,窒化処理により窒素が過飽和に固溶した拡張オーステナイトが形成できた.これにより,クラッド層の表面硬さと耐腐食性の向上が実現した.さらに,固溶炭素により浸炭層も同時に生成することで,深さ方向の硬さ分布が最適化されることも見出した.